終活コラム

兄弟は他人の始まり!?

兄弟は他人の始まり!?

 

今回はTさんのお母さまの相続のお話になります。

Tさんは独身でお勤めを定年されてから、高齢のお母さまが一人暮らしということもあり

お住まいになられている実家に戻られ介護をされていました。

 

数年、Tさんが在宅介護を続けられましたが、お母さまの認知症が重度になってきたので

遠方に住んでいるお兄様に相談され、実家近くの介護付き老人ホームで

お世話になることが決まりました。

お母さまがお亡くなりになられるまで、Tさんが毎日通われていたそうです。

 

お母さまの相続手続きでは、ご兄弟で話し合いをされ、

全ての財産を法定相続通りに半分にされました。

 

数年後のある日です。お兄様から突然の連絡が・・・。

 

お電話の内容はというと、ご実家のマンションを売却したいとのこと。

ご実家のマンションは、お母さま亡き後もTさんが引き続きお住まいになられています。

相続手続きの際には、お兄様との話し合いでこのままTさんが引き続き暮らすこと

についても了承されていました。

お兄様は遠方ですし、これまでのお母さまの介護のこともTさんに任せきりだったので

特に揉めることなかったのです。

このお電話が入るまでは。。

 

Tさんも65歳を超え、持病であった心臓の調子もよくないこと、

目の調子も悪くなり片眼でご生活されるようになっていました。

こういった状況なので、お兄様にもうしばらく待ってくれないか?

と相談されたようですが、お兄様にその思いは届かなかったようで、

弁護士が間に入るほどこじれることになりました。

 

このような事例の不動産の相続トラブルは非常に多いです。

私たち兄弟は大丈夫と思っている方が大半でしょう。

Tさんご兄弟も実際にそう思われていたんですから。。

 

相続の際に、不動産の共有名義についての知識が少しでもあれば、

事前に何か対策を取れた可能性があります。

 

不動産は、現金のように分けることは出来ません。

 

悲しいことですが、この件でお兄様とも疎遠になり、

ご両親が大切にされていたご実家も失うことなりました。

 

兄弟といえど、それぞれ家庭があり生活があります。

兄弟でも絶対はありません。

 

このような、トラブルを防ぐ為にも終末期の住まいをしっかりと考え

遺す側、遺される側も事前に話し合いましょう。

 


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